日本人の議論べた ― 2013年08月02日 19時35分30秒
国会の中継を見ていて、いつも[物足りない]思いがして仕方がない。その原因は、議会の中で本格的な討論が行われていない点である。
質問する方は一方的に疑問点や自分の意見を述べると、回答する側はそれに対して一方的に意見を述べるだけで、それらがかみ合うことはない。しかも、質問する方は事前に質問内容を提出しており、(官僚がその回答をまとめて)それに対する無難な答えを述べるに過ぎない。
その状況は例えば、もっとくだけた廊下での記者会見でも、できるだけ「言質」を取られないように、無難なありふれたことしか話さないし、それ以上にしつこく追及すると、切れてしまって、「今後お前の社には答えない。」ということになってしまう。
その一つの現象として、日本人の場合シリアスな議論をして、相手と意見が対立する場合、得てして相手の人格まで否定するような感覚に陥り、「金輪際あいつとは話をしない」と言うような対立になりやすい。だから、そのような決定的な破たんを避けるために、当たり障りのない問答になるし、上記したように質問と回答が別々に行われてかみ合わないことになのである。
アメリカ人と仕事していると、彼らは自己主張が強く、徹底的に議論を吹っかけてくるが、それはあくまでお互いの考え方に対する議論であって、人格の否定にまでは及ばないから、議論が終われば、肩組み合って食事に行き、昨日のゴルフの話などをしている。決して、決定的な諍いにはならないのである。
日本人のもう少し国際感覚を身に着けて、議論を議論として徹底的に戦わす習性を身につけるべきだと思考する。
コメント
_ とろ ― 2013年08月06日 11時49分33秒
_ KAJI ― 2013年08月06日 17時08分47秒
とろさん、(toroさん)暑いですが、お元気でお過ごしでしょうか。
<そこに人格の否定はなく>と書いていただいていますが、日本人の習性として、自分の意見に逆らう人は「金輪際口もきかない」と言うことになりがちなのです。toroさんは正論を吐いておられても、議会の中では「鼻つまみ」になっていたのではないでしょうか。
議員さんのぶら下がりの取材中にでも、今までニコニコ応対していた議員さんが、突如として「怒鳴り出す」ような場面によく出くわしました。どうして感情的になるのでしょうね。議論以前の問題かも知れませんが。
議会の質疑と言えば、大部分が大臣の失言やゴシップに対する中傷ですよね。予算についての審議なのですから、お金の使い方について質問すればいいようなものの、そのようなくだらないやり取りで時間が過ぎて行きます。それで、何時間審議したからもう採決だとかと言う論理はおかしいと思いますが。
<そこに人格の否定はなく>と書いていただいていますが、日本人の習性として、自分の意見に逆らう人は「金輪際口もきかない」と言うことになりがちなのです。toroさんは正論を吐いておられても、議会の中では「鼻つまみ」になっていたのではないでしょうか。
議員さんのぶら下がりの取材中にでも、今までニコニコ応対していた議員さんが、突如として「怒鳴り出す」ような場面によく出くわしました。どうして感情的になるのでしょうね。議論以前の問題かも知れませんが。
議会の質疑と言えば、大部分が大臣の失言やゴシップに対する中傷ですよね。予算についての審議なのですから、お金の使い方について質問すればいいようなものの、そのようなくだらないやり取りで時間が過ぎて行きます。それで、何時間審議したからもう採決だとかと言う論理はおかしいと思いますが。
_ toro ― 2013年08月07日 12時43分35秒
KAJIさん、暑さが戻ってきましたね。
暑いですから、適度に冷房を使用するのはもちろん必要ですが、一日一回、汗をかくようにしたいものですね。
さて、私の役所人生の名誉といいますか、それについて一言。
確かに議会の全議員がどう思っていたかはわかりません。
「小賢しい鼻つまみ者」だったかも知れません。
ですが、大多数の議員は私の意見について、議会が済むと話に来てくれました。
「あそこはどういう意味」とか「それはおかしい」とか・・・。
ですから、議論したのはそんなに悪いことではなかったし、浮いていたわけではなかったと信じています。
ただ、職員には不評でしたね。
「適当にいっときゃいいんだわ」という感じでしたね。
だから敵は身内にあったわけです。
それは感じていたんですが、自分らしさを曲げたくなかったのです。
確かに、国会中継を見ていると、これって予算委員会だよね?という議論ばかりですね。
どんな予算が組まれていて、私たちの生活はどうなるのだろうということはあまり出てこない。
そもそも、そういう質問は委員長権限で却下できないものでしょうか?
任命責任だとか予算委員会でいうことでしょうか?
それこそ本会議でしっかりとやればいい。
私はそう思います。
暑いですから、適度に冷房を使用するのはもちろん必要ですが、一日一回、汗をかくようにしたいものですね。
さて、私の役所人生の名誉といいますか、それについて一言。
確かに議会の全議員がどう思っていたかはわかりません。
「小賢しい鼻つまみ者」だったかも知れません。
ですが、大多数の議員は私の意見について、議会が済むと話に来てくれました。
「あそこはどういう意味」とか「それはおかしい」とか・・・。
ですから、議論したのはそんなに悪いことではなかったし、浮いていたわけではなかったと信じています。
ただ、職員には不評でしたね。
「適当にいっときゃいいんだわ」という感じでしたね。
だから敵は身内にあったわけです。
それは感じていたんですが、自分らしさを曲げたくなかったのです。
確かに、国会中継を見ていると、これって予算委員会だよね?という議論ばかりですね。
どんな予算が組まれていて、私たちの生活はどうなるのだろうということはあまり出てこない。
そもそも、そういう質問は委員長権限で却下できないものでしょうか?
任命責任だとか予算委員会でいうことでしょうか?
それこそ本会議でしっかりとやればいい。
私はそう思います。
_ KAJI ― 2013年08月07日 20時31分17秒
toroさん、大変失礼なことを書いてしまいました。謝ります。
主題は国会議員さん方がまともにかみ合った議論をしていないと言うことでした。答弁はほとんど官僚が準備するようですし、自分の意見をキチット持っているのかどうか、疑いたくなります。自分たちの利権だけを主張するような議員さんを私たちは選んだ積りはないのですがね。
主題は国会議員さん方がまともにかみ合った議論をしていないと言うことでした。答弁はほとんど官僚が準備するようですし、自分の意見をキチット持っているのかどうか、疑いたくなります。自分たちの利権だけを主張するような議員さんを私たちは選んだ積りはないのですがね。
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私も時々流し見で国会中継を見ていますが、何という噛み合わない不毛の議論をしているのかと思うと同時に、こんな議論のために税金と時間が使われているのかと思うと腹が立ちます。
私も地方議会ですが、委員会で答弁したことはたくさんあります。
ですが、それぞれに主張したいことを主張し、議論が噛み合わない場合は、当方の主張はこうです。委員の主張とは違うのですとはっきりとさせました。
そこに人格の否定はなく、どんなに言い合いをしても、後で話し合うことはたくさんありました。
本来議論というものはそういうものではないでしょうか?
自分が正しいと思って主張しすぎるから、いろんな行き違いが出てくる。
相手の言うこともかなり的を得ていることも多いのは経験上当然あります。
ですから、相手の言うことにもきちんと耳を傾けて、いいことだと思えば取り入れる度量が欲しいです。
今の時代、議論と非難・中傷をごちゃごちゃにしてはいないかと思うときがありますが・・・。