この道はいつか来た道2017年05月22日 11時22分30秒

 殊に安倍政権になってから、戦前への回帰が目立ち始めている。憲法9条で戦争を放棄したはずなのに、防衛だけではなしに攻撃もできる軍隊を作ろうということや、共謀罪と称して政府に反対するような勢力を未然に排除しよとしたり、天皇に主権を戻そうとしたり、戦前・戦中に我々国民が散々ひどい目にあい、金輪際このような制度には戻さないと決心して作った憲法なのに、これを変えようとしているのは許しがたい暴挙だと思う。

 殊に昨日衆議院を通過した共謀罪法案は、戦時中に少しでも政府の方針に反するような言動をしたり、書物を読んだりして、近隣の住民から告げ口があると、直ちに「特高」といわれる警察官がやってきて、しょっ引いていかれてしまうような経験をしてきた我々にとっては、言論の自由が大きく毀損してしまう内容を含んでいると思う。

 もう直ぐこの世とオサラバする我々年寄りは直接の関係はないが、これから日本の国を作っていく若者たちが、伸び伸びと自由に生活できるような世の中であって欲しいと願うものにとっては、大変危険な兆候が垣間見えて、大変不気味である。

   この道はいつか来た道


従業員を大切にする会社2017年05月15日 09時29分15秒

 以前にもここに書いたように思うが、我々が働いていたころの会社は「人こそ会社の宝であり、成長の原動力である」という考えが主流で、会社としての利益よりも従業員の給料を優先していたように思う。従って、従業員の方も「会社のためには命を懸ける」ような意気込みがあり、会社発展の大きな原動力になっていたと思う。

 所が昨今の状況を見ると、もちろん会社によって好不調の波はあるものの、一様に従業員の賃金は低めに抑えられ、出来るだけ非正規従業員で必要な工数を埋めようとする傾向が強い。非正規従業員は必然的に低賃金に抑えられている。

 一方で会社の利益は大幅に伸びており、余剰資金として積み立てられている額は300兆円を超えているという。会社には国家予算の3倍を超える金額が溢れていることになる。会社幹部はリーマンショックのような危機に備えるのだと言っているが、当面使うあてのない金を溢れさしておいて、従業員への生活向上に回って行かないのはどうしてだろうか。

 従業員の側も会社に対する忠誠心といった気持ちが薄れているように思うのは自分だけだろうか。結果としてある会社などは外国企業に引き取られ、また粉飾決算を契機に屋台骨が揺らいでいる会社もあるし、一見平静を保っているようなところも、内部的には八方ふさがりになってきているやに伺える。その中で、従業員の誰かが立ち上がった言うような話はとんと聞こえてこない。

 会社幹部は従業員を機会の一部だと勘違いしているのか、従業員の方が「指示待ち族」として積極的に何かを動かそうとしていないのか。
今や、殊に大会社は大変無気力な役所集団に成り下がっているように感じられる。

 
 


森友学園問題の隠れた怖さ2017年03月30日 08時38分51秒

 大阪豊中市の森友学園問題はその土地取得の不自然さを中心に安倍首相からの寄付があったかどうか等、国会の予算委員会で水掛け論が続いている。

 本件首相のような偉い政治家が絡むと、役所というのは一斉にその流れに靡いて動くものだということを認識させられたし、その意味で「忖度」の働く世界だと改めて認識した次第である。

 しかしここでは、それら本筋とは離れて、安倍首相と夫人、籠池ファミリー、更には稲田防衛大臣といった人たちが目指している「我が国の在り方」に対して大変違和感を覚えるものである。

 籠池氏が運営する幼稚園では「教育勅語」が暗唱され、戦前の天皇を中心とする憲法への回帰を目指しているようであり、しかもその考えに安倍首相や夫人までもが「大変素晴らしいやり方だ」と賛同しているという。

 このような考え方は、我々戦前の悲惨な国民生活を見聞きしてきている世代には大変な危機感を覚えるものである。


事業としての原発2017年02月28日 09時01分25秒

 原発事業に関する業界、政府、学会ではいまだに「推進」の方向で進んでいるが、福島の事故に対する収拾だけで20兆円を超す経費が掛かり、更には全国に散らばる50基の原発の最終処理にどれほどの費用が掛かるか、分からない状況の中で、原発による発電コストは明らかに膨れ上がっている。

 一方、製造するサイドで考えると、アメリカでもスリーマイル以降初めての原発4基の受注をした東芝が、その後に起きた福島の原発事故の教訓を踏まえて、建設基準が大幅にアップしたこともあり、7000億円を超える赤字が出るという。

 東芝の発表によると、この損失で会社そのものが債務超過に陥るとのことで、好調な半導体の事業を切り売りして、補てんするという。こうまでして原発の事業を続ける意味があるのだろうか。

 原発の事業は「発電」という観点からも、「製造」という観点からも、すでに破たんしており、続ける意味は全くないものと考える。


年初一斉入社の弊害2017年02月20日 14時15分11秒

 今般、文部科学省で禁じられている「天下り」が、秘かに行われていたことが露見し、国会で論議されている。この種「天下り」は単に文科省に限らず、ほかの省庁でも行われており、ある種必要悪だといわれている。

 この種の「天下り」は官公庁に限らず、民会の大会社でも行われており、一斉に入社した社員が年を振るとともに、力を付け、地位が上がって行く中で、し烈な出世競争があり、上に行くほど少なくなっていく地位の争奪戦が展開されることになる。

 勝ったものはしかるべき地位につけるが、負けたものは低位の地位に甘んじるか、「天下り」で関連の会社に移動することになる。
そのような整理をしないと、一斉に入ってきた社員を処遇できないことになるのである。

 官公庁の場合にはかなり違った状況が見られるのは、「天下り」する人が何の専門性も実力もないにもかかわらず、高給のポストを準備されて、移っていく矛盾が露呈してることである。

 これらを総合すると、官公庁も民間の会社も4月に一斉に新卒の学生を採用する習慣、さらに言うと、その上終身雇用で定年まで雇用を守る制度が、この種「天下り」の悪弊を招いているのではないだろうか。

 欧米で行われているように、必要な時に必要な人材を募集して調達するシステムになれば、この種の弊害は一気に解消するものと思考する。


閣僚の靖国神社参拝2016年12月30日 08時52分12秒

 過去にも何度かこのブログでA級戦犯の合祀されている靖国神社について書いてきたが、 稲田防衛大臣が靖国神社を参拝したとのことで再度取り上げたい。

 国を守るために命を賭して戦った数多くの将兵に感謝の気持ちを込めてお参りすることは何の問題もないし、当然のことである。問題はいわゆるA級戦犯と呼ばれる人たちが合祀されていることであり、いわばこれら沢山の将兵を戦場に送って戦死させた側の人間をあがめることに反対だと申し上げてきた。

 所が、彼等(戦争賛美者?)の考えは、A級戦犯が理不尽な戦勝国による裁判で有罪にされて、死刑にされたのは「国のために殉職したのだ」という理屈のようなのである。これには驚いた。確かにA級戦犯という呼び名で総括しているので、あたかも裁判の被告人というイメージであるが、その人達はそれ以前に、わが国民を戦争に駆り立て、膨大な犠牲と被害をもたらした張本人であるということであり、加害者だといえる。つまり、沢山の戦没者を出す原因になった人達であり、どうしてそんな人達に手を合わせなければならないのか。むしろ、国民として彼らを糾弾すべき立場であると思う。不思議なことである。

 我が国の官僚は今も昔も事態を動かしていながらその結果責任を取ろうとしない、或いは責任を取らせない風習が残っているのだろうか。


北方四島の帰属2016年12月18日 19時10分08秒

 慌ただしくロシアのプーチン大統領が来日して、安倍首相郷里の山口で首脳会談があった。安倍首相としてはかねてからの構想通り4島の帰属を決めて日ソ平和条約に結び付けたい意向であったが、ロシア側のガードが固く、経済協力のような癖球に翻弄されて、4島の帰属を話し合う以前で停滞してしまった。

 この交渉を通じて、その成り行きを見ると、「北方4島は未来永劫帰ってこない」のではないかと思わざるを得ない。その理由の第一はロシアは第二次世界大戦の戦勝国として、この4島を日本から取り上げたものであり、(沖縄等のように)単に占領したものを後から返すといった代物ではないと認識されている点である。第二に戦後70年を超え、これら北方4島で生まれ育った人々も70歳を超えているということになる。つまり、大部分の島民はこの地で生まれ育ってきていて、昔日本の領土だったというような意識は全くないのではと思う。

 こんな状況の中で、もし日ソで合意して4島が(その一部でも)日本に返ってくるということになると、嘗て戦後この島々から追い出され他日本人の二の舞になってしまうのではないだろうか。そんな非人道的なことはできないと思うし、それが日本の役に立つとは思えない。

 排他的海域に関連して、漁業権の問題があるとしたら、それはそれ単独でロシアと交渉すればいいことであり、それこそ経済協力の一環として進めればいいのではと思案する。日本はこれら4島の帰属問題を離れて、新しい将来像を描くべきと思う。
 


アベノミクス考2016年11月04日 15時44分17秒

 アベノミクスは3本の矢からなっており、第一の矢は金融政策で日銀が中心に大幅な金融緩和が進んでいる。第二の矢は財政政策で政府はなけなしの予算をつぎ込んで、景気刺激をもくろんでいるが、効果は出ていない。第三の矢は成長戦略であるが、全く進んでいない。

 従って、アベノミクスは掛け声だけで、今のところは全くその効果が現れていない状況であり、行き詰まってしまっているという。

 安倍政権は今のところその失敗を認めようとしていないが、何か策があるというのだろうか。自分なりに考えてみて、安倍さんが憲法解釈をひん曲げてでも「戦争のできる国」にしようとしていることや、武器の輸出を認める方針を出したことなどを考え合わせると、どうやら景気刺激策を「戦争」に求めているように思われて仕方がない。

 古今より景気刺激策として「戦争」を利用したことは枚挙にいとまがないが、殊にアメリカではあるときはベトナムに、その後は中近東でアラブの国々と常に戦争を続けている。オバマ大統領は折に触れて戦闘を回避し、戦力を引き上げようとしたが、今日現在実現していない。

 安倍さんが戦争を通じて、消費を刺激しようとしているとしたら、人道的に許されるものではないと毛が、いかがだろうか。

民進党への提言2016年10月17日 10時26分22秒

 昨日行われた新潟知事選挙で「原発再稼働」に消極的な政策を主張してきた米山隆一氏が自民公明が推す原発再稼働派の候補を破って当選した。

 民進党は電力会社系の労組の支持を得るために原発再稼働に反対できずに来ていたが、この趣旨で党内をまとめきれずに「自主投票」という姑息な手段で逃げたために、米山氏を支持したのは共産、社民、自由という弱小政党だけとなったが、それでも勝利した理由は「原発の再稼働反対」の一点に集約されていたと思うし、これを支えた無党派層の力だと思う。

 東京都知事選で小池百合子氏を支持したのもベースは無党派層であり、自民支持よりも大きな比率を占める無党派層の支持が得られるかどうかが勝敗のカギを握っていると考える。

 自分を含めて無党派層の意識としては、傲慢な今の自民党の政策には反対だけれども、これに代わる民進党が頼りなくて、とても指示できる状況ではないことである。

 民進党は原発に賛成する労組よりも、それに反対する無党派層の支持を得たほうが、はるかに政権への近道になっていると思う。党内には賛否両論があると思うが、労組のほうではなく、一般国民の体制が求めている方向に政策転換して、しがらみのない希望に満ちた民進党に衣替えしていただくことを切に希望する。


改憲論2016年07月09日 19時32分49秒

 参議院選挙の投票日を明日に控えて、各党では「改憲論」に花が咲いている。自民党は表だって憲法については争点にしていないが、参議院で与党として2/3以上の議席を取ったら、必ずや改憲に踏み込んでいくと思われる。

 野党を中心に「改憲反対」「憲法9条変更反対」等々主として現行憲法を守る立場で議論が進んでいる。

 しかし我々国民がほんとに知りたいことは、漠然と憲法を変えるというのではなくて、「憲法のどの条項をどのように変更したいのか、」を議論してほしい点である。

 先に谷垣総裁の時に作られたという憲法草案については、憲法条文の全項目について変更されており、憲法の持っている根本的な理念が現行の憲法とは違っており、簡単に国会で議論して決められるようなものではない。しかしこのような時代に逆行したような考え方は断固として拒絶していかなければならない。