千歳一隅のチャンス2012年03月30日 08時46分24秒

 現在日本にある原発54基の内53基が停止していて、北海道の1基だけが動いている状況で、このまま行くと5月にはこれも定期検査のために停まると言う。


 地震の影響を受けた福島原発や女川原発のほか、政治的に停止させた浜岡原発以外は低域検査等の理由で停止していると言う。

 これまで全電力の30%を原発に頼っていると言っていた我国の電力事情からすると、火力発電所を復活させているとはいえ、よく間に合っているなと言うのが実感である。逆に考えてみると、従来火力その他で賄ってきた電力を発電単価の安い(?)原発に置き換えてきていたと言うのが実情と思う。

 一方では今回の福島原発の事故に関連して、その安全性に疑問符が付く中で、原発全廃の世論の高まりがあり、又電力安定供給のためには原発は必要なのだと唱える人たちもいる。

 しかし、現状ではほとんどの原発が止まるような事態になっていることを踏まえ、全廃するのには絶好の機会ではなかろうとか思案する。もし現状で30基も40基も稼働していて、全廃するといしたらこれは容易ならざることであるが、このまま行けば5月には全原発が止まるとすると、原発全廃への流れに対する「千歳一隅のチャンスだと思うが如何だろうか。


コメント

_ 朗子 ― 2012年04月03日 08時59分07秒

迂闊とは言え、海外に25年住んでいるうちに、祖国の電力が殆ど原子力発電に変わっていたのには、今更ながら驚いています。其の上大急ぎで沢山の原子力発電を停めても、ほぼ普通に暮せる…と言うのにも不思議を感じています。
何時の間にこんなに原子力発電が増えていたのも、自民党政権の長い、歴史が原因なのでしょうね。政管の癒着とか色々有るのでしょうけど、「知らない内に」と言うのも自分の無責任」
さを感じます。時々このページを覗かせて頂き、政治オンチなどと涼しい顔をしていた事を、反省しています。
さて、次は誰に政治をお任せすれば良いのでしょう?

_ KAJI ― 2012年04月03日 13時29分30秒

 朗子さん、4月に入りまして、さすがに少し温かくなってきましたね。お元気でお過ごしのことと思います。

 日本の原発は震災前には全電力量の約30%を担っていると聞いていましたので、もう原発なしには日本の経済は成り立たないのではと感じていました。

 所が、震災で止まった福島第一、第二と女川原発は兎も角として、全体で54基あった原発が次々に止まって、今や一基になってしまっているわけですが、それによって日本の経済界がパニックになるわけでもなく、平然と進んでいることに驚いている次第です。

 もちろん古い火力の設備を整備して対応しているのだとは思いますが、「なあんだ、原発なんかなくても大丈夫じゃあないか」と、すっかり肩透かしを食ったような気分です。

 電力業界はこのまま原発が稼働しないと、今年の夏のピークが越せないと、しきりに原発再開に誘導しようと画策していますが、今や国民は「ほんとだろうか」と思っています。一昨年の猛暑の夏を引き合いに出していますが、少なくとも家電製品はこの間に大幅な省電力化が進んでいますので、直接比較することには無理があると思います。

 おまけに、東海、東南海、南海地震が併発したときには20m~30mの津波が沿岸を襲うとの予測が出されて、原発の耐震性について見直しが必要になってきていることから、休止中の原発の再稼働についてはさらに大きな壁が立ちはざかって来ていて、脱原発への舵を切る大きなチャンスとなるのではと感じています。

 この際、原子力村の住民を解体して、新しい電力供給のシステムを構築していかなければならないのでしょうね。

_ toro ― 2012年04月03日 22時12分48秒

原発を止めたとします。

その後どうしますか?
処分する方法も確立されなくて、その後放置していたとします。
そして、また地震がきたとします。
放射能汚染が起きたとします。
さて、私たちは今回の言動にどれだけの責任が取れるのでしょうか?
止めるのは簡単でしょうが、その先を私たちはどうするのかを考えたいものです。

_ KAJI ― 2012年04月04日 09時41分17秒

 もちろん原発を止めたからと言って、全てが安全になるわけではありません。しかし、だから動かしておいても同じだと言うことにならないと思います。止まっている原発の方が動いている原発よりも連鎖反応が起きていないだけ安全だと思うからです。

 それよりも、やめた原発をどう処理するのか、出てきた核廃棄物をどう処理するのか、まだまだ問題はありますが、国として原発に頼った電力供給を続けるのか、脱原発で行くのかは大きな政策の転換点だと思います。

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