尖閣諸島をめぐる日中関係2013年12月22日 11時11分15秒

 昨年(2012年)9月民主党政権によって、尖閣諸島の国有化を決めたことから、日中関係が悪化した。政権が自民党に代わっても、「尖閣諸島は日本の領土であり、全く問題はない。」と宣言している。

 これに対して中国側でも「尖閣は自国の領土だ」と主張し、軍艦や航空機で領海に接近し、再三にわたり我国の自衛隊との間で、微妙な関係が続いている。安倍政権は来年度の自衛隊予算を増額し、主に離島への上陸作戦に関連した機器を増強しようとしている。

 しかし、考えてみると1972年に田中首相による日中国交回復が実現したときにも、この尖閣の領有が問題になったが、その時は周恩来との間では「この問題は当面保留として、将来話し合うこととしたい」ということで、円満完結していたと理解している。

 それ以来、尖閣の領有については実質的に問題なく推移してきていたのに、2012年になって、当時の石原都知事が尖閣を都が購入し、領有すると宣言したことから、野田政権が国有化することを決めて、中国との関係が一気におかしくなった。

 これらの経緯を見て行くと、日本側に非がることは明らかで、何故」寝た子を起こす」ようなバカなことをしたのだろうか。元凶は石原氏にあり、田中首相による国交回復の時にも、当時衆議院議員だった石原氏は反対の立場であったと伝えられている。つまり、石原氏の積年の中国(彼は支那言っているが)への蔑視と、嫌悪に起因した政策に、政府と国民が振り回されているのである。

 尖閣を領有することにどれぐらいの実質的な意味があるのか。かねて話がついていたように「保留」でいいではないか。そんなことより、今や経済規模世界第二位に躍進した中国との関係を改善した方がどれだけ国民のためになると思うが如何だろうか。


コメント

_ あんぽん ― 2013年12月22日 13時23分25秒

そういう見方もあるんですね。

でも、あそこは日本の領土です。当時 わざわざ曖昧にして問題を先送りにした対応がミスだったんではないでしょうか?

いずれにせよ、何故 あそこの領有が問題になるかお分かりですか?某国の軍事的意味と海底に眠る資源だからです。何も言わないまま放置すれば、当面のトラブルはないでしょうが、資源も放棄する事になります。

_ KAJI ― 2013年12月22日 16時14分38秒

 あんぱんさん、(多分)初めてのおこしと思いますが、お立ち寄りありがとうございした。

<あそこは日本の領土です>
中国もあそこは自分たちの領土だと言っています。纏まらないのだったら、「保留」でいいではないですか。保留にしたからと言って、日本がこの島々を放棄したわけではありません。資源の採掘とか、漁業権とかはこれも個々に話し合えばいいと思います。

 そうすれば、離島上陸用の戦車やオスプレーを装備する必要はないし、不必要な衝突も避けられると思います。

 私のような昭和一桁生まれの人間は、多少とも第二次世界大戦を知っていますし、戦争の悲惨さと馬鹿馬鹿しさも身を持って体験してきています。

 出来ることなら、お互いの争いを避けて、「まあまあ」でもいいから、無難で平和な日本であって欲しいと思っています。

_ ぼけ ― 2014年01月29日 23時42分38秒

確たる信念の無い日本の議員、総理がグアムでも良い、他県でも良いと寝ぼけた事を言うから、中国の覇権主義が頭をもたげた、加えて民主党政権が漁船の映像を秘した弱腰外交に侮りを受け、この様になったのではないでしょうかね・・・
覇権主義が恐ろしいので毅然とした対応が求められるのではないでしょうか?

_ KAJI ― 2014年01月30日 17時16分08秒

 昭和7年満州事変への欧米からの介入について、松岡洋右が毅然とした態度を取り、国連を脱退することとなった。これが第二次世界大戦に日本が加担するきっかけとなったのです。

 ほんとに国民を守る外交が何なのか、よく考えて進めて欲しいと思っています。

とにかく、戦争だけは避けなければなりません。

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