安倍総理の靖国参拝2013年12月28日 12時54分52秒

 安倍首相が就任一年目にあたる昨日、(予てから希求していたと思われるが)靖国神社を公式に参拝したことで、物議を醸しており今度はアメリカからも「失望した」と言うコメントが伝わっている。
 

 巷間喧伝されているように、そうでなくても冷え込んでいる日韓、日中関係に水を差すことになると騒いでいるが、当野次馬としてはその視点は当然としてもさて置き、このブログで再三取り上げてきたように、元々首相の立場で靖国に参拝する意味があるのかを取り上げたい。

 過去、この日本の国を守るために命を掛けて来られた将兵に哀悼を表し、その武運に感謝する気持ちで靖国にお参りすることに何の異論もない。しかしながら、ここにA級戦犯が合祀されていることに、大変違和感を覚えるものである。ここでA級戦犯と言う表現を使ったために、何か戦勝国にたいして、敗戦国がその責任を問われたことのように理解されているが、その理解は間違っている。

 200万を超える沢山の将兵が命を投げ出して、この国を守って頂いたことは事実であるが、このような悲惨な戦争を仕掛けて、逆に沢山の将兵を死に追いやった人たちがいて、国民の側から見ると敵に当る、例えば東條英機のような人物が靖国に合祀されていると思うと、憤怒の思いはあってもお参りしようと言う気にはならないのが人情ではないのだろうか。
12月29日の朝日新聞で元外交官の東郷和男氏の表現によると、「赤紙一枚で沢山の国民が戦地に送り込まれたが、この赤紙を出した側の人間もいた。と言うように書いてもらっている。

本来、「天皇陛下万歳と叫んで死んでいった将兵に対して、天皇陛下ご自身が一番お参りしたいと思っておられると推察するが、これら国民に敵対した人たちが合祀されて以来、天皇陛下も靖国神社への参拝を止めておられるのも、全く同じ理由からである。安倍首相ともあろう人が、どうしてこんな簡単な理屈が理解できないのだろうか。或いは、これら東條を始め戦争を推進した人たちを敬おうとしているのだろうか。とすると、またまた国民を戦争に駆り立てる危険な兆候と受け止めるべきなのだろうか。桑原!桑原!