今年のノーベル平和賞2011年10月09日 21時15分41秒

 2011年のノーベル平和賞を受賞したのは3人の女性で、アフリカ・リベリアのエレン・サーリーフ大統領と平和運動家リーマ・ボーイ更に、中東イエメンの反政府活動家タワックル・カルヌンである。何れも女性が活躍し難いイスラム圏の女性方である。

 いま世界の情勢を眺めてみると、欧州経済が一部の弱小国家の政策の失敗から窮地に陥っており、米国も一部金融資本主義の独走から、一般国民の反感を買い、現状の不景気と相まって、不安定な状況になっている。相対的に日本円が無難と言う理由で買われているが、日本も膨大な財政赤字を抱え、おまけに東日本大震災と原発事故が重なって、明日どうなるか分からない危機的な状況になっている。

 これらの世界的な行き詰まりを見てくると、一部新興国の成長を期待する向きもあるが、完全に行き詰っていることは自明である。しかもこの状況は何かの方策があって改善すると言うような見通しが立たないと言うのが実情であるように思う。

 これは将に、極論になるが、男が中心になって進めている政治の失敗ではなかろうかと考える。基本的に「自分さえよければ、それでいいんだ」と言う男社会のテーゼが完全に破たんをきたしているのではないだろうか。

 その点女性は、今回のノーベル平和賞の受賞者でもわかるように、正義に対する思いが男性より強いと思う。須らく、世界の国々は政治的にも経済的にも男性が脇役に引いて、女性にその地位を明け渡すようにしては如何だろうか。何年かかるか分からないが、そのような事態にならないと世界は安定した平和な時代を迎えられないのではなかろうか。