二枚舌(?)2011年01月28日 13時02分18秒

 アメリカのスタンダードアンドプアーズ社が日本の国債の格付けを一段階下げて、AA-にした。この格付け変更に対して政府筋は一企業の格付けであり、静観していくとの見解のようである。

 従来から、我国の年間GDPの200%を超える国債発行残高について、危機的状況だという人と、大部分が国内で消化されているから大丈夫だという人に分かれて論争が続いている。しかし、何れにして膨大な借金であることは確かで、早急な対策が必要であり、S&P社の指摘もこの点についてあると考える。

 この対策として、政府は消費税を早期に導入すべきと言い出してきている。また他方では、年金や医療費を中心とした福祉関連事業費が年々膨らんできており、この対策としても消費税の導入が第一に検討されている。

 この二つの問題に対して、ここに消費税の扱いが論じられているが、総合して、つまり消費税で得られる税収のどの部分を国の借金の返済に回すのか、どの部分で福祉関連事業に回すのか、明確ではないように感じている。と言うより、それぞれの問題が話題になるたびに、適宜消費税を持ち出して逃げているようであり、これって二枚舌ではないのか。


コメント

_ PON ― 2011年01月30日 10時35分17秒

そもそも「税と社会保障の一体改革」と言っていますよね?
わかりやすくするには消費税の増税分は社会保障の財源としますとしたらわかりやすいのでしょうね。
それで国民に信を問う。

もっとも、借金ばかり増やして、消費税増税したり、政争をしている政権にはさすがに我慢も限度があるというものです。

_ KAJI ― 2011年01月30日 12時35分09秒

ponさん、その通りですね。「消費税の増税分は社会保障の財源にします。」と言いながら、一方では「赤字国債の累積を改善するために消費税の増勢が必要です。」というわけです。要するに両方とも消費税で解決しようとしているわけで、だったらこの両方を含めてどの程度消費税を上げなければならないのか、という議論が必要なのではないでしょうか。

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