OB会余聞2011年02月02日 10時22分16秒

 この時期は例年同窓会やOB会の新年会が集中する。昼、夜含めていくつかの会合に参加してきたが、興味深い傾向のあることに気が付いた。つまり、話し合われる話題であるが、当然ながら過去共に過ごした時代が話題の中心になるのは自然のことではあるが、過去の話題に終始する人と、現在ないしは将来に向かっての話題を提起する人があることである。

 過去のしがらみから離れられず、いつまでも当時の仲間とゴルフをやったり、飲み会をやったり、ともかく過去の思い出に生きている人たちのグループがある。一方では今までの関係から離れて、各種支援のボランティア活動に参加いる人や、新しいシステムに興味を持って取り組んでいる人など、未来に向かって自分の人生を構築しようとしている人たちがいる。

 この姿勢はそのままその人の生き方に反映されており、歳はとっても、つねにSomething newを求めて自分をレベルアップしようとしている人はどこか輝いて見えるのは私の偏見だろうか。自分としてはそうありたいと思っている。


八百長相撲2011年02月06日 10時07分38秒

 相撲界では野球賭博の捜査過程で、関係者の携帯の消去メールの中に、八百長相撲の実態が赤裸々に綴られていることが分かった。

 従来から、八百長相撲についてはその存在が取り上げられ、力士からの直接の告白を含めて、雑誌等に取り上げられ、その真偽が問題になり、一部は裁判になってきたが、いずれの場合も「八百長はない」と言う協会側の言い分を押し通してきている。

 しかし、私を含めて一般には「八百長」は当然あるし、それがいわば相撲の世界だと理解している。殊に、大関で負け越し二場所目に負け越すかどうかというとき、星をもらって域の来るケースはよく感じている。

 今回の問題の発生に対して放駒理事長が謝った口上として、「従来にはなかった新しい問題」だと述べているが、そのような認識そのものが解決を遠ざけている最大の問題だと思っている。相撲協会にとって八百長そのものよりも、それが「相撲賭博」につながっているようならこれこそ一番恐れている事態ではなかろうか。

 大相撲という競技はプロレスと同じように興業であり、純粋なスポーツといういうことではなく、楽しましてもらえればそれでいいのではないだろうか。新しい視点で出直されることを切望したいものである。


エジプトの政変2011年02月14日 10時18分32秒

 エジプトでは民衆の大規模なデモによって、ムバラク大統領が辞任し、政変は成功した。エジプト民衆に、おめでとうを言いたい。今回の政変はインターネットの成果とかと喧伝されているが、インターネットの普及で人々の口に蓋ができなくなってきたということか。

 軍の評議会に実権が移ったというが、今後どのような政府ができるのだろうか。エジプト国民はムバラクjの強権政治からは逃れたものの、ほんとに民主的な政府ができるのか注目していきたい。ミャンマーのような軍事政権ができるようなことがないように祈りたい。

 政変後の現地で私が意外な感動を覚えたのは、長期間のデモで混乱した街並みに、軍人たちとともに沢山の民衆が清掃にあたっている風景を見たときである。これを見て、彼らがムバラク政権を倒そうとした気持ちがほんとに真剣なものであり、自国に対する限りない愛国心だったことが分かった。これは素晴らしいことである。

 日本でこのような真剣な運動が展開できるだろうか。

マスコミはおかしくないか2011年02月15日 11時37分16秒

 最近、鳩山さんが当時「普天間基地の県外移設」を断念した理由として、「海兵隊の抑止力を過小評価していた。」と言ったが、それは口実で、実際は「閣内不一致と官僚の壁」であったことを述懐した。

 私は「さもありなん」と感じたし、鳩山さんが当初から目指してきた「国外への移設、乃至は少なくとも県外移設」については、我が国の取るべき姿として、当然だと思ってきたし、それを断念した理由が「官僚の抵抗」であったことは、日本にとって大変残念なことだと思っていたところである。

 所が、これを受けてのマスコミの取り上げ方は、鳩山さんが吐露した本音の所よりも、「海兵隊の抑止力がよく分かっていなかった」というコメントが「単なる口実であった」ということだけを取り上げて、鳩山さんの姿勢の不誠実さを非難しているのはどうしてなのであろうか。

 本来マスコミは「何が真実であるか」を追求し、世の中の矛盾を暴くのが務めだと思っていたが、「官僚」の書いた筋書き通りに発表している姿勢には納得できない。


マスコミはおかしくないか(2)2011年02月16日 12時25分12秒

 今日の朝日新聞の社説に「方便とは驚きあきれる」と題して、書いている。「最低でも県外」という公約を果たさなかったばかりか、その理由として米海兵隊の抑止力を上げたのは「方便」に過ぎなかったとは、沖縄に対する背信をさらに重ねる行為以外の何物でもない。

 
鳩山元首相が「方便」だといったということは、その裏に本音があるということではないのか。つまり本音とは「閣内大臣の造反であり、官僚の反対」であったはずである。

 その本音の部分に対する評論を棚に上げて、方便に使ったという部分だけを非難するのは全く見当外れと言わざるを得ない。

 一体、マスコミが完全に官僚に取り込まれてしまっている査証ではなかろうか。我々国民はどの情報を信じればいいのだろうか。



招かれざる大臣2011年02月21日 17時11分40秒

 この間まで厚労大臣をやられていた長妻さんが書かれた「招かれざる大臣」を読んだ。彼が四面楚歌の厚労省の中で悪戦苦闘していた話は漏れ聞いてはいたが、この本を読んで改めて、官僚をコントロールする難しさを認識させられた。

 民主党はもともと、官僚政治から政治家主導の政治に変えるのだと言った言葉を信じて、我々国民は民主党の政権を選択したつもりだった。一年半がたって、菅政権は急速に官僚による政治に移行し始めている。

 その点で、この長妻さんだけ(?)は民主党が当初に描いた政治主導の政策を官僚たちのものすごい抵抗を乗り越えて実現しようと努力してきていた。この本のタイトルにも現れているように長妻さんの控えめな表現の文章ではあるが、だからこそ、熾烈な官僚との葛藤が浮き彫りになっているように思う。

 その彼がどのような理由で大臣の椅子を降りなければならなくなったのかについては表立っては語られていないが、この本を読むと、官僚サイドから大臣交代の要請を受けて、この人事がなされたのではと勘繰りたくなる。民主党の新しい路線に沿わなかったのだろうか。

 民主党政権は一体どこに行こうとしているのか。マニフェストでぶち上げた政策はどんどん縮小して、よく分からないが大増税路線を選び、官僚主導の政治に戻ってきており、これだと自民党の政治と何ら変わらない。