福知山線脱線事故の責任2009年07月10日 16時42分55秒

 福知山線の脱線事故が起こってもう4年が経って、ようやく検察は山崎社長一人を在宅起訴して幕引きをはかろうとしている。しかも社長としてではなく、当時鉄道本部長として、この路線のカーブをきつくした時に、ATS(自動列車停止装置)をつけなかった責任だと言う。

 確かに当時このATSがついていたら、この事故は防げたかもしれないが、その背後にもっと大きな問題があったのではなかろうか。つまり過密ダイヤの中で、列車が遅延すると、その運転手は訓練と称するイジメまがいの懲罰を受けており、この運転手も過去に何回かこの経験をしていたと言う。

 そのような背景の中で、この運転手がその時少しでも列車の遅延を改善しようとして、無謀な速度を出したとしても無理からぬ心理状況と思う。上記のカーブの変更で、速度制限が大幅に厳しくなっていることをどの程度教育されていたのだろうか。

 公共輸送の根本は「安全運転」であり、列車の遅延を過大にとがめるべきではなかったのである。列車が遅れたときには「遅れまして申し訳ありませんでした。」で済むけれども、今回のように、安全を無視して沢山の命を奪って、何とアナウンスするのだろうか。

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