老後の過し方2007年07月06日 16時41分05秒

 欧米の人たちは、元々あまり貯金しようという考えはないようであるが、それでも一家の金融資産がピークになるのは50歳前後らしい。つまりそれ以後はどんどん使って目減りしていくのだそうである。
それに引き換え、日本人で一番金融資産が増えるのは死ぬ間際だそうである。つまり、死ぬまで溜め込んでいることになる。キンさんギンさという100歳を越えた双子のお年寄がいて、テレビに出演した後、アナウーサーに「ギャヤラは何に使いますか?」と聞かれて、「老後のために貯金しておきます。」と応えた時、周りの人たちが「ワァー」と笑ったが、日本人は多かれ少なかれ、このような所業をしているのである。
 老後とは如何なるものであろうか。五木寛之さんの書かれた「林住期」ではないが、人生で一番輝いている時期であり、自由に好きなことの出来る時期であるはずなのだが、現役時代からの貧乏根性が抜けきらなくて、ほんとの意味で生活をエンジョイしているとは言えないのではないだろうか。
 欧米人のように資産ゼロにして(葬式代位は必要かもしれないが)死にたいと思うが、とても叶いそうにない。

コメント

_ pon ― 2007年07月07日 16時56分30秒

私も資産をゼロにして死にたいと思っているのですが、どうしても後に残された者のことを考えてしまうのは仕方ないというところでしょうか?
死んでも生命保険などでお金が入るシステムを作っていくのは人間の性といったところでしょうか?

死んだ後のことまで考えるのは日本人特有のことでしょうか・・・。

_ KAJI ― 2007年07月07日 20時42分21秒

ponさん、コメント有難うございました。ponさんのお歳だと、例えば自分が死んだ時に残された家族が生活できるように、配慮することは必要だし、当然だと思います。
 私が書きましたのは子供たちも独立して、自分達だけの生活になり、本来は豊かな老後を送れる状況になっても、何となくお金を使うことに躊躇して、結果として死ぬ時に使いきれないお金が残るような状況は避けたいと思うのです。
 とは言いましても、今の私にはとても使い切るだけの知恵はありませんが。

_ sumiko ― 2007年07月07日 22時15分41秒

老後に備えて貯蓄するのは日本人の特性ですね。やはり貧しかった昔の人から受け継いだDNAでしょうか。私の父も生活を切り詰めて貯蓄に励み、一千万を目標に老後は利子で食べていくのだ(昔は利子が高かったし物価も安かったものね)といいながら、60過ぎ亡くなってしまいました。そういうのを見てるから、私はそんな事しないと思いながら、やっぱり贅沢は出来なく貯金をして、つましく暮らしています。こちらを読んでハッとしました。実際先に何が起こるか分らないから(大病など)使い切って死ぬと云うことは出来ないですね。KAJIさん前に書いていられたように、癌になって余命が分るといいな…と私もこの頃思います。

若い時は体力があり、お金の使い道が幾らでもある時は貧しく、老後になって余裕が出来た時は体力がなくて遊べなくなる・・・人生は皮肉ですね。

_ pon ― 2007年07月08日 08時37分34秒

sumikoさんのおっしゃるとおりです。

若い時は元気そのもので、いろんなところに行きたい、あれも買いたいと思ったものですが、お金がない~です。
やっとそれなりのお金がもらえるようになったと思うと、忙しくなったり、体力が若い頃と比べるとなくなったりと矛盾です。

それと一番心配するのはやっぱり大病したときのお金のこと。
追い出されてしまうといやですからね。
病気が予見できると一番いいんですけれど・・・

_ KAJI ― 2007年07月08日 10時24分21秒

sumikoさん、中々思う通りには実行できないものですね。欧米人との違いのキーワードとして、彼等は「遊ぶために働いている。」のに対し、日本人は「働くことが生きがいの大きな部分なのだ」そうです。二宮尊徳的道徳観が刷り込まれたしまったのか、DNAなのか悲しい性だと思います。
 病気になった時にお金が必要とのコマーシャルですが、私は医療保険には一切入っていません。健康保険で充分だと思っています。1000万かかっても負担は1/10の100万で、しかも高額医療費の還付がありますので、ほとんど負担はありません。多少心配な点といえば長生きして、介護が必要になったときの費用ですが、これも不充分ながら介護保険が出来ていますので、べらぼうな負担にはならないと思っています。出来たら介護を受ける前におさらばしたいものです。

_ KAJI ― 2007年07月08日 10時33分19秒

ponさん、やはり若い方の考えは私達と少し違いますね。私達の若い頃は今のように豊かな時代ではありませんでしたので、毎日の生活を必死で支えていきながら、将来に向かって「爪に火を灯すように」貯金をしてきました。「豊かな老後を送るために」貯めたお金がsumikoさんがおっしゃる日本人のDNAなのか、中々使えないのです。ですが、最近の若者は貯蓄よりも今の生活をエンジョイする方向に意識が変わってきているようで、頼もしい限りだと感じています。

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