人生の生甲斐2007年07月04日 13時17分35秒

 何気なくテレビを見ていたら、早坂某(49)という東大卒の高級官僚が役所を止めて、役者になると言うのでインタビューに応えていた。小さい時から役者になりたかったのだが、親の強い要望で、東大を出て官僚になったが、どうしても当初の夢が忘れられなくて、転進することにしたとのこと。
 インタビューアーが「このまま官僚を続けていたら、天下りもあるだろうから、何の心配もない人生が送れたのではないのか」と質問したのに対して、「確かにこのままいけば、地位も安泰だし、生活にも困ることはないと思う。しかし、それで一体自分の人生何が面白いのか?」と応えていたのがユニークだった。
 今の国会議員さん方が、必ずしも専門知識を持っていないために、大臣になっても、担当部署の官僚がお膳立てした文書を読み上げるだけだと聞いていたので、逆に考えると、官僚の人たちは政治家を通じて国を動かせる重要な立場にいるわけで、大変遣り甲斐のある仕事ではないかと思い込んでいた。
 しかし彼の答弁を聞いていたら、魅力のない仕事のようである。幾ら好きとはいえ、人気商売で明日をも知れぬ役者の世界に飛び込むほど無謀な選択をせざるを得ないほど、役人の世界はマンネリで、刺激に欠ける仕事であるというのは意外な気がするが、一方ではムベなるかなと納得する一面もある。

老後の過し方2007年07月06日 16時41分05秒

 欧米の人たちは、元々あまり貯金しようという考えはないようであるが、それでも一家の金融資産がピークになるのは50歳前後らしい。つまりそれ以後はどんどん使って目減りしていくのだそうである。
それに引き換え、日本人で一番金融資産が増えるのは死ぬ間際だそうである。つまり、死ぬまで溜め込んでいることになる。キンさんギンさという100歳を越えた双子のお年寄がいて、テレビに出演した後、アナウーサーに「ギャヤラは何に使いますか?」と聞かれて、「老後のために貯金しておきます。」と応えた時、周りの人たちが「ワァー」と笑ったが、日本人は多かれ少なかれ、このような所業をしているのである。
 老後とは如何なるものであろうか。五木寛之さんの書かれた「林住期」ではないが、人生で一番輝いている時期であり、自由に好きなことの出来る時期であるはずなのだが、現役時代からの貧乏根性が抜けきらなくて、ほんとの意味で生活をエンジョイしているとは言えないのではないだろうか。
 欧米人のように資産ゼロにして(葬式代位は必要かもしれないが)死にたいと思うが、とても叶いそうにない。

社保庁の反乱2007年07月15日 13時17分19秒

 社保庁のずさんな管理が官邸に分かったのは昨年末から今年にかけてだそうである。その理由として、社保庁の民営化法案が提出されるに際し、「こんな酷いことになっているのに、政府はこれを表に出して法案を通すのですか」という、言わば抵抗だったと言う見方がある。
 その意味ではこれらの不祥事を表に出して、法案を通そうとした政府も偉かったというべきか、一日も早く政府の守備範囲から追い出したいと考えたかは定かではないが、未曾有の不祥事となって浮上したことになる。
 そう言えば、国会議員が年金に加入していない期間が暴露されたのも、社保庁内部からだったと言われている。これなども遠因は社保庁民営化に対する抵抗だったのかもしれない。
 このような身を切らして骨を切るような反乱を起こしてまで守ろうとした社保庁の城はよほど居心地のよい所だったと思われる・

ハンバーグと投資信託2007年07月24日 21時01分17秒

 私は昔からハンバーグを食べるのはあまり好きではない。味が嫌いというのではなくて、中に何が入っているのか分からないところが不安に感じているからである。
 そしたら(別にそれを予言していたわけではなかったが)ミートホープという会社で別の肉だけでなく、臓器などありえないようなもろもろを混ぜて出していたと言う報道に接し、わが意を得た思いである。
 まるっきり話は変わるが、現在蓄財手段として投資信託、ことに海外の投資信託に人気が集まっていると言うことである。実は私はこの投資信託が又嫌いなものの一つである。その理由はハンバーグと一緒で、中に何が入っているかよく分からないからである。
 投資信託はその道の専門家がリスクの程度に応じて、各種の株式や債券を組合しており、ある期間運用した結果として、収益が上がればそれに応じた配当があるということである。しかし、投資したファンドの中にどのようなものが入っているのかが分からないので、証券会社が儲かったと言えば儲かったのだし、損が出たと言うことだと損が出たことになる。
 例えば株式ならいくらで買って、幾らで売れば幾らの儲け(損)になるかは自分で計算できるし判断できる。しかし投資信託は専門家任せで、損得の判断が自分で出来ないのが不満というか、不安なのである。