役所の支出2005年11月09日 07時21分32秒

 昨今、膨大な財政赤字の改善を旗印に各種の増税、殊に消費税の大幅アップが必要と喧伝されている。一方では(当たり前のことではあるが)支出の削減を標榜する政治家もいる。報道によると、役所の予算には膨大な無駄が含まれており、これをスリムにするのが先だと言う議論である。  勿論これらの無駄な支出は削減してもらいたいが、正常と思われている予算でもその要求段階、執行段階では壮大な無駄が出ていることをここでは取り上げてみたい。先ず予算の要求段階では、(役所の予算では原則としてオーバーできない仕組みだから)色々理由をつけて、必要と想定された金額よりも大きめの要求をすることになる。又従来から予算がついていた項目についてはもうその必要がなくなっていても要求することになる。ここに一つの無駄が発生している。  次に予算の執行段階では今度は予算のお金を余らせることが出来ない仕組みになっているので、これを使い切るのに四苦八苦する羽目になる。外務省のワイン8000本もその類だろうし、必要もない冊子を大量に購入することにもなるのである。更には(これはもう犯罪であるが)カラ出張や、カラ残業で 使い切ることになる。  こう考えてくると、農道空港を作ったり、1時間に車が一台しか走らないような道に立派な舗装をしたりするような、誰が見ても無駄と分かるようなものは真っ先に退治して欲しいが、永年の埃にまみれた予算の仕組みそのものを変えていかなければ、根本的な解決にはならないと思っている。

コメント

_ でんでん虫 ― 2005年11月12日 13時30分10秒

Sumikoさん経由で来ました。でんでん虫です。始めまして。
成る程、役所も各部の翌年の予算編成に向けて数字の提出をしますよね。気が付きませんでした。私はNYに居るのですが、一本7000円以上のワインも有ったりで、日本語ニュースで知って、一体あれ全部飲むのかしら、と思いました。外へのプレゼントに使う訳にいかないし、役所からプレゼントされても貰った方が困るだろうし。忘年会用のプレゼントにしては高価すぎるし。部の予算割当が狙い可能性があるって、これ、ありそう。
会社勤めをしていた頃、年末近くになると、スゴいレストランに連れて行ってくれたものです。上も正直で、「経費が余っているから、行きたい所をドンドン言えよ。使わないと来年の予算が減らされるから」って言っていました。お金が余ると使い道に困っている風でしたよ。成る程ね、交際費を湯水の様に使って社用族でゴルフしたり、料亭に行ったりして遊び回っている、と私は内心、文句を言っていましたが。バブルが弾けた頃は、経費削減で、クリスマスカードを出すのも、プレゼントを送るのも止めます、という手紙を切手を使って多量に出した時期もありましたが。

_ KAJI ― 2005年11月12日 22時34分57秒

でんでん虫さん、お立ち寄りありがとうございます。確かに大会社では役所と同じように、獲得した予算は使わないと損といったことがありましたが、それも会社の損益の中でのことですが、役所は全く杓子定規に金を要求し、金を使っています。このような単年度予算の執行を止めて、ほんとに必要なだけ使うようにしたら、いいと思うのですが、そんなことは夢のまた夢でしょうね。

_ sumiko ― 2005年11月12日 23時22分34秒

以前は、年末になると道路をほじくり返してましたね。予算を使い果たす為に! さすがこの頃は見なくなったけど…
今朝の読売TVで聞いたのですが、政府系金融に天下った元財務官僚は、そこで高給とって定年になると、たった5年勤務で退職金2500万円貰うんですって! 腹立たしいですね。サラリーマン増税や消費税を上げる前に、天下りや歳出の無駄にメスを入れるべきです。小泉内閣は何処までやれるか疑問です。議員の給料も多すぎると思いませんか? 杉村議員が言ったので、このことが分かって驚きました。議員の数も減らすべきです。

_ KAJI ― 2005年11月13日 20時24分45秒

sumikoさん、コメント有難うございました。おっしゃってますように政治家が甘いと云いますか、いい加減なことをしています内に、官僚はやりたい放題やって来てますので、雪だるま式に歳出が増えていったのだと思います。増税の前にこれらを削減して欲しいものです。しかし、今の政治家は官僚に色々弱味を掴まれているでしょうから、思いきったことが出来ないでしょうね。残念です。

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