花岡事件の殉難者慰霊式 ― 2015年07月04日 09時37分36秒
昨夜のニュース23を見ていて、大変感動すべき報道に出会ったので報告する。終戦直前の6月に当時中国から強制連行(拉致)されて、食べ物も十分に与えられず、重労働を強いられていた労働者が蜂起し、沢山の犠牲者を出して鎮圧された「花岡事件」についてである。

以来70年がたった今日でも、事件のあった秋田県大館市では犠牲になったこれ等の人々を慰霊するための式典が行われていると言う。大館市の福原市長は「当時は戦争という異常な状態だったとはいえ、この様な非人道的な行為は許されるべきではなく、この事実を未来永劫風化させてはならない」と述べた。
この式に中国から参列していた王敬欣さんは父をこの事件で亡くしたが、この父の受けた苦難を過去のものとせず、、大館市民は忘れずに慰霊してもらっていることに感謝すると述べている。と同時に、今まで日本人に抱いていた憎悪の感情が一気に氷解したと述べていた。
素晴らしいお話だと思うし、過去の戦争で日本が加害者として犯してきた罪悪を忘れずに後世に引きついて行くことに大切さを痛感している。この間政府の方からは再三にわたって、行事を取りやめるようにとの勧告が来ているが、これをはねのけているようである。
安保法案の強行採決 ― 2015年07月16日 14時11分55秒
信じられないことではあるが、政府は安保法案を野党議員欠席のまま強行採決した。安倍首相は野党の質問に答える形で「国民の理解が進んでいないことは承知しているが、国民の安全を守るためにこの法案が必要である」と分けの分からないことを言っている。

戦後70年間守り通してきた「戦争をしない日本」から「戦争をするかも知れない日本」に大きく舵を切ったことになる。今までは「我が国には憲法9条があるので、戦争に参加できない」と言えてきたが、これからは米国の参戦する所に駆り出される機会が増えることと思う。
その結果として、我国も戦闘する一員として、敵対国からターゲットにされると言うことであり、それは単に自衛隊の皆さんが危険に会うと言うことだけではなく、我国にある米軍の基地や54基ある原発など、責められて困る施設への配慮が必要になると言うことである。
7月16日は我国歴史に残る重大な日にちになるであろう。
東芝の粉飾決算 ― 2015年07月21日 21時08分53秒
東芝で過去5年間に千数百億円の粉飾決算が明るみに出たことで、西田、佐々木、と現職の田中社長が辞職することとなった。原因は各部門での利益競争が過熱し、決算段階で会計の処理だけで、見かけ上の利益を出すことで辻褄を合わせようとしたと言う。

自分が一番不思議に思うことは、これほど会計上の大きな不正が永年にわたって、行われていながら、誰も「そのやり方は間違っています。止めましょう。」というひとがいなかったことである。従業員だからその企業に忠誠を尽くすことはひつようではあっても、その前に人間として倫理的に反した行いに対しては、これを指摘し、修正していかなければならないと思う。
この事件が発覚したのは「内部告発」だったと聞いているので、多分下の方(?)の人には「これはおかしい。けしからん。」と思う人がいたと思うが、問題は経営トップに異議を唱える人がいなかったのが残念である。
これはある意味当然な結果であるかも知れない。つまり、大会社では概ね「減点主義だから、入社以来大した落ち度もなく、上司に従ってきた人しか、上には上がれないわけだから、トップの周りには「YES MAN」ばかりが集まっているわけだから、意義が出るような状況ではなかったと推察する。
今回は会計上の不正操作が問題ではあるが、俄かにトップをすげ替えたからと言って、修正できるとは思えない。つまり、減点主義で、上役の顔色を見ながら仕事をしていくような風潮の中では同じような事故は避けられないし、斬新な政策も進められないと思う。
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