安倍政権のメディア攻略2015年04月28日 08時23分16秒

 今日の朝日新聞によると、ドイツの新聞記者が「日本と中国、韓国との対立」について書いた記事について、現地の日本総領事が新聞社に乗り込んできて、抗議をしたと伝えている。

 昔から、「ペンは剣よりの強い」と言われており、時の権力に対して、ペン一本で立ち向かう姿がよしとされてきた。報道の自由が保障されており、メディアは政府の政策に対しても、自由に意見が言えなければならないが、最近の安倍政権では国内のメディアは言うの及ばず、外国のメディアにまで干渉し、政府の考えに反するような記事に対しては徹底的に修正させようとしている。

 我々戦中派は当時のメディアが、嘘ばっかりの「大本営発表」をそれと分かりながらも、垂れ流していたおぞましさを思い出させる最近の安倍政権のやり方に、心ある人々は大変憂慮していることと思う。

 安倍政権は「戦争の出来る日本」に大きく政策を転換しようとしている昨今の状況からして、マスコミの沈黙は一層の不安を国民に投げかけているいることになる。


世界一貧しい大統領2015年03月05日 12時06分21秒

 世界一貧しい大統領と言われている人がいる。ウルグァイ東方共和国の大統領ホセ・ムヒカ(Jose Mujica)である。伝えられるところでは、給料の90%を慈善団体に寄付し、自分は残りの10%で生活していると言う。

 彼は在職中(もうすぐ任期が切れるようであるが)国民の経済的な不平等と闘い、所謂貧しい人達の底上げに努力したと言う。ピケティーに指摘されるまでもなく、世界は今や貧富の格差がますます拡大してきているが、彼は将にこの流れに逆らい、国民みんなの安定した生活を確保しようとしたものと思う。

 彼の言によると、自分は決して貧しいとは思っていないと述べた後で、「貧しい人達とは、優雅な暮らしを続けるためだけに働き、常により多くを望む人たちである。」と説いている。また彼は「金が好きだと言う人々は、政治的に危険な存在である」と喝破している。

 現在、我が国の国会では不透明な企業からの献金で沢山の議員がやり玉に挙がっている状況の中で、それらが法律に触れる触れないの問題ではなく、彼らの所業はホセ大統領に言わせれば、一番貧しい人達であり、情けない限りである。我国にもホセ大統領のような政治家が欲しいものである。


イスラム国で日本人が殺害された2015年02月01日 19時44分52秒

 イスラム国に捉えられていた日本人、湯川さんと後藤さんが殺されたと言うニュースが流れた。誠に残念であり、ご冥福をお祈りしたい。

 湯川さんが補足されたのが昨年8月で、後藤さんは10月だった言う。その間日本政府は彼らの救出について、あらゆる周辺国と連携して、進めていたと伝えられている。その成否がどうかは分からないが、当時では直接的にはイスラム国に対し敵対していたわけではなかったことから、直ちに殺害に結びつくような動きはなかったように思う。

 しかし、その状況が大きく変わったのは1月17日に安倍首相がエジプトで行った演説の中で、イスラム国に敵対する国々に2億ドルの無償援助を発表したことである。直ちに1月20日に、湯浅さんと後藤さんの解放のために、その同じ2億ドルを要求してきたことから大騒ぎとなった。

 この半月ほどの間の曲折はあったが、結果として殺害されてしまった。しかも、更に日本人を見つけたら、同じように殺害すると宣言している。

 つまり、今回の事件は日本国が明瞭に、イスラム国の敵国としての宣言したことから始まっており、安倍首相がこのような宣言をした以上は、フランスであったような日本国内へのテロ行為が無いとは言えない状況になっていることを覚悟しなければならない。
稼働中の原発を狙われたら、どうなるのだろうか。


安倍首相の戦争観2014年12月25日 16時06分59秒

 元自民党幹事長の野中広務氏が述べられている言葉、
 『 だいたい、安倍さんが「戦後レジュームからの脱却」と言うが、それはお祖父さんである岸信介元首相がA級戦犯(容疑者)にされた東京裁判を否定したいと言うことなんだ。』を見て、吃驚すると同時に、彼の考えが過去の戦争を肯定していることに、極めて強い違和感を覚えた。

 このブログの「安倍さんの靖国神社参拝」でも引用さしていただいたように、安倍さんはこの東京裁判を連合国による「報復」と位置付け、処刑された全員を「昭和の殉教者」と呼び、彼らは「自らの魂を賭して祖国の礎となられたと賞賛しているという感覚は我々庶民には到底理解できないものである。

 我々の感覚は、過去の戦争で300万人とも言われる犠牲者を出し、その方々の対極として、これら戦争を遂行して沢山の犠牲者を出さしめた人たちがいると言う感覚であり、いわば国民の敵である人たちなのである。連合国による裁判で裁かれるより以前に、我々国民を不幸ののどん底に陥れた張本人であり、将に戦争の責任者なのである。

 従って、昭和天皇も今上天皇もこれらの戦犯と称される戦争遂行者が靖国に祀られたときから、参拝をお止めになっているのである。

 安倍首相のこのような過去の戦争を賛美するような考えの中からは、中国や韓国との融和は絶対に生まれてこない。我々は過去の戦争をホントの意味で反省し、迷惑を掛けた近隣の諸国に、謝罪する気持ちがまずなければ、友好の関係は生まれないと思う。

 今度当選した沢山の自民党の議員は安倍さんのこのような戦争観を是認してついて行っているのだろうか。


安倍さんの靖国神社参拝2014年11月11日 16時22分32秒

 これまでも書いてきたように、安倍さんは「何故靖国に参拝するのか」と言う質問に対しては、「日本の国を守り、その安寧を願って命を投げ出していただいた将兵に対して、哀悼の意をささげるのは日本人として自然な行いだと思う。」と言うようなことを述べてきているが、ここまでは我々も異論の余地のない所である。

 その靖国神社にA級戦犯として処刑された人たちが合祀されていることについて、安倍さんがどう答えたのか知らないが、あれだけ執拗に参拝を繰り返すところを見ると、何がしかの信念があるのではと推察していた。

 所が、(寡聞にして知らなかったが)A級戦犯の扱いについて、安倍さんの所信が記事になっていることが分かった。それによると
安倍首相がA級戦犯として処刑された元日本軍人の追悼法要に自民党総裁の名で哀悼メッセージを送っていたことが報道されていた。連合国による裁判を「報復」と位置付け、処刑された全員を「昭和殉難者」として慰霊する法要で、安倍首相は戦犯たちを「自らの魂を賭して祖国の礎となられた』と称賛していると言う。

 戦犯と言う捉え方をするから、敵の報復だとか、殉難だとかと言っているが、要するに戦争を始め、無理やり推し進めて、沢山の将兵だけでなく、沢山の国民を塗炭の苦しみに陥れた張本人であり、靖国神社に祭られている戦死者の対極に位置する人達であり、処刑されたかどうかとは関係なく、我々国民からしたら戦争の責任を負っていただかなければならない人達である。それがどうして賞賛に値するのだろうか。安倍さんはこのまま行くと、間違いなく国を滅ぼすことになると確信する。


日本からもイスラム国の戦闘員?2014年10月10日 09時05分39秒

 北海道大学の学生が張り紙を見て、イスラム国の戦闘員として出かけようとしていることが判明して大騒ぎになっている。この学生は既に航空券を取得し、出国寸前であったと言う。当局によって拘留され、関係先の捜査が行われていると言う。

 第1感としては「よりによってなんで?」だったが、前々回のブログにも書いたように、イスラム国の戦闘員には欧米各国の若者が参加していることと関連して、その流れがいよいよ我国にも波及したと言うことではないか。

 日本を含めた先進国の中では富の格差が定着し、若者が生きて行く目標が見つけ難い状況の中で、何が正義かは別として、自分を完全に燃焼さしてくれる、つまり力一杯何かに傾注できる対象が欲しかったのではないだろうか。

 利益優先の経営の中で、「人」を大事にしない企業風土が蔓延し、生きる方向を失った若者を放置している現状の方にこそ大変な危機感を覚えるのは自分だけだろうか。


憲法9条がノーベル賞候補2014年10月05日 08時59分34秒

 第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力のよる威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄すうる。
②前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


 改めて読んで見ると、素晴らしい理念であり、人類として理想的なあり方を提示しており、世界に誇るべき条項だと思う。この条項を今年度のノーベル平和賞に立候補した経緯は、自分もインターネットを通じて賛同を表明した立場としても、素晴らしい提案であり、是非受賞すればいいと願っていたが、ここにきて候補としてトップに立ったとの予想が伝わってきた。

 時あたかも、安倍政権はこの第九条を読み替えて、「集団的自衛権」が実施できると閣議決定し、軍事国家としての衣替えを画策している。この文章を読む限り、戦争を放棄し、軍隊を持たないと言っており、「個別的自衛権」そのものも、無理やりこじつけて実施できると解釈しているが、更にこれを同盟国にも軍備を使えるようにすると言う。

 この時期に、この憲法第九条にノーベル賞が授与されるとなると、この政府の動きに大きくブレーキを掛けることとなる。是非受賞したい。

 


イスラム国を攻撃する2014年09月13日 12時56分18秒

 イラクとシリアでジハード戦略を進める自称「イスラム国」の兵士がアメリカの記者を公開処刑したことに刺激を受け、オバマ大統領はこのイスラム国への攻撃を開始すると宣言した。

 イスラム国の兵士を構成しているのはイラクとシリアの人々だけではなくて、特にヨーロッパで職もなく生活できない若者が大挙流入していると言う。つまり、イスラム圏対アメリカの対立と言うよりは、平和を求め、安定した生活を求める人々の蜂起と考えるべきである。

 そのような人々に対して、これを一掃するような攻撃を加えるよりも、その金を使ってでも、かれらが安心して暮らせるような生活基盤を築いてあげる方がはるかに衝突を避けるのに有効な手段だと思うし、平和主義者のオバマ大統領としてはそのような方策を取りたいのだと思うが、国内の軍需族をはじめとする世論に押されて、またまた泥沼の戦争を始めることになってしまったことは大変残念である。

キリスト教を信奉するアメリカがどうして、人もし右の頬を打たば、どうして左を向けないのだろうか。


右傾化安倍首相に古賀長老が苦言2014年05月14日 07時38分55秒

 自分も予てから懸念を抱いていたが、安倍首相の右傾化「集団的自衛権の容認、秘密保護法案の改定、靖国神社への参拝等々」が止まらない。この動きに対して、自民党長老で遺族会の会長を務めた古賀誠氏が今週の週刊朝日で、苦言を呈している。

 古賀氏も長年自民党の中枢で党運営を預かってきていたわけだから、自民党を本来持っている考えややり方は熟知していると考えられる中で、同じ自民党の安倍首相に対して、意義を出される唯一の理由は彼がいがみながらも戦争世代を経験しており、安倍さんにはそれがないことである。

 記事によると、古賀さんは2歳の時に父が出征し、4歳で戦死されたと言う。戦後母子家庭の中で育ち、苦難の人生を経て、成長された中で、「あの悲惨な戦争だけは決して繰り返してはならない」と言う強い信念があるのだと思うし、自分も彼よりはやや年長であり、戦中戦後の悲惨な状況は身をもって感じてきており、「平和の大切さ」を切実に感じている次第である。

 こうして見てくると、概念として「平和主義」を唱えながらも、戦争の苦難を実際に体験した人間でないと、ほんとの平和を語れないのだろうか。我々日本人は戦後69年、憲法9条により、戦闘で外国人を一人も殺めなかったと言うのは大きな誇りであると共に、世界に広めたい素晴らしい施策だと信じている。

 戦争を忘れた世代が次の戦争を企画するとすると、何と人間は愚かな生き物だろうか。


日本政府の責任の取り方2014年04月13日 20時28分48秒

 自公政権はこの前の選挙公約にも拘らず、原発はこれからも使い続けると言う。更に、(実質的には完全に破たんしているのに、核燃料サイクルを回し続け、就中「もんじゅ」のテストを続けると言う。

 福島の大事故が発生して、3年以上たった今でも溶けた燃料棒がどうなっているか分からず、毎日膨大な汚染水が発生してその処理に追われ、おまけに何万と言う人たちが故郷を追われて避難生活を余儀なくされいる。一体政府はこの責任をどうする積りなのだろうか。

 想定外の地震と津波で電源を喪失して、発生した事故であり、政府に責任がないと思っているのだろうか。事故の前から、識者はその危険性について警告を発していたにも拘らず、「安全神話」の呪縛に捕らわれて、必要な対策が取られてこなかったことは明らかである。
 その責任を明らかにして、然るべき処置がなされないまま、原発の再稼働を進めると言う「無責任」に呆れるばかりである。

 過去の戦争に対する責任にしても、戦勝国に対しては戦犯と言う形で責任を取った形ではあるが、国民に対しては何も責任を果たしていない。更にいえば、近隣で迷惑を掛けた国々に対しても、十分な謝罪が出来ていない。この結果が、現在の韓国や中国との外交上で齟齬を来している大きな要因である。

 我が国政府は(官僚は)国民に対する責任を果たしておらず、これが政治不信の大きな元凶になっていると断ずる。