水俣病の認定2013年04月17日 08時22分45秒

 昨日最高裁で、何十年もかかって、ようやく一人のご婦人の水俣病が認定された。この方はすでに亡くなられていて、ご子息が裁判を続けてこられた。最高裁が国の認定基準が厳しすぎると判断したせいと言う。

 水俣病の患者はまだ何万人もいるが、明らかに有機水銀被害の症状が出ているにも拘らず、国の基準が厳しいために認可されていないと言う。今回の裁判結果を受けて、水俣病の判断基準が変わり、もっと沢山に人が認定されることを期待したい。

 それにしても、国の判断基準と言うのはいかなるものであろうか。明らかにチッソが垂れ流した有機水銀に汚染された魚介類を食べた人たちが、程度の差はあれ一様に水俣病の症状を呈しているのに、国は出来るだけその認定範囲を狭めて、僅かの人しか認定しないと言うのはいかなる考えなのだろうか。認定基準を広げれば(それが当たり前の基準と思うが)当然沢山の人に保証をしなければならず、費用が膨大になることを恐れての処置としか思えない。

 水俣病に限らない、広島・長崎の原爆症に認定にしても、地域が範囲外であるとか、症状が軽いとか、いろいろ基準を狭めて、出来るだけ認定者を少なくしようとしている。薬害エイズの問題でも、今回の福島の放射能被害にしても、国は出来るだけ負担を減らそうと、被災者にそのしわ寄せを強いているのは理解できない。国民を守るべき立場の国が、国民に犠牲を強いている現状を憂うものである。


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